Adobe XD の代替ツールはどれを選ぶべき? 移行先候補 5 つを XD ユーザー視点で比較

「Adobe XD のサポートが終わるらしいけど、次は何にすればいい?」「Figma が定番らしいけど、Sketch や Penpot も気になる」— Adobe XD の新規購入が終了し、メンテナンスモードに入ってから、こうした相談がデザイナー界隈で増えています。

この記事では、Adobe XD の移行先候補として実際に検討されることの多い主要 5 ツールを、XD ユーザーの視点で比較します。多くのケースでは Figma が現実的な選択になりますが、状況によっては他のツールが合う場合もあります。結論ありきではなく、評価ポイントを共有した上で「自分に合う選択」を見つけてもらうことが、この記事の目標です。

この記事で得られること

  • XD ユーザーが移行先選びで重視すべき評価ポイント
  • 主要 5 ツール(Figma / Sketch / Penpot / Lunacy / Adobe Illustrator + Express)のフェアな比較
  • 「多くの XD ユーザーに Figma が現実解」と言える根拠(データベース)
  • 状況別に他ツールが活きるシーン
  • 移行先を決めたあとの次のステップ

立場の開示

私たち Pixel Fine Converter は、Adobe XD から Figma への移行プラグインを提供しています。本記事ではなるべく公平に比較しますが、Figma エコシステムに関わる立場であることをご承知ください。各ツールの欠点は Figma を含めて正直に書きます

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XD のサポート時期や移行タイミングの判断軸は Adobe XD のサポートはいつまで?、Figma を選んだあとの移行手順は XD→Figma 移行 実践ガイド にまとまっています。本記事は 「そもそもどのツールを選ぶか」 に特化した一段手前の記事です。

📝 はじめに — XD の次にどのツールを選ぶか

Adobe XD の新規購入が停止して以降、「次に何を使うか」は XD ユーザーにとって大きな関心事になりました。検索すると「XD 代替 5 選」「XD 後継ツール」のような記事が多数見つかりますが、その多くは機能の並列比較に終始しがちです。

この記事では、XD ユーザーの視点に絞って各ツールを比較します。具体的には、以下の問いに答える形で整理します。

  • 過去の XD 資産(既存ファイル)はどこまで活かせるか
  • チームの環境(OS / コラボ / 求人市場)に合うか
  • 学習コスト・運用コストはどの程度か
  • 自分の価値観(OSS / コスト / Adobe 継続)に合うか

機能の数で勝ち負けを決めるのではなく、 「移行する人にとっての適合性」 で見ていきます。

📋 XD ユーザーが重視すべき評価ポイント

ツールを比較する前に、XD ユーザーが特に気にすべき評価ポイントを整理します。一般的な「機能の多さ」ではなく、XD からの移行ならではの観点に絞ります。

評価ポイントXD ユーザーが気にすべき理由
学習コストXD と操作感が近いほど、チーム全体の習熟が早い
既存 XD 資産の扱い過去の XD ファイルをどこまで活かせるか(インポート / 変換ツールの有無)
コラボレーション他のデザイナー・エンジニア・ステークホルダーとの共有のしやすさ
日本市場での採用求人市場・コミュニティ規模・日本語 UI 対応・国内事例の多さ
コスト個人 / 小規模チーム / 大規模組織で適切な価格モデルか
エコシステムプラグイン・テンプレート・フォント・教材などの周辺資産の充実度

これらの軸はXD ユーザーが新しいツールに切り替える際のハードルを直接決める要素です。次のセクションから、各ツールをこの観点で見ていきます。

🌐 Figma — 現実的な第一候補

ブラウザベースの UI/UX デザインツール。2026 年現在、UI/UX デザイン領域で事実上のデファクトスタンダードになっています。

強み

  • 大規模なコミュニティとエコシステム: 公式 / コミュニティ製プラグインが豊富、テンプレート・UI キットも充実
  • コラボレーション機能: リアルタイム共同編集、コメント、開発者向け Inspect モードなど、チーム作業向けの機能が中核設計
  • 日本市場での採用: 求人市場で採用が伸び続けており、日本語 UI も標準対応。日本語コミュニティ(勉強会、Slack/Discord)も活発
  • XD ファイルの変換ツールが豊富: サードパーティのコンバーター(私たち Pixel Fine Converter を含む)が複数あり、過去の XD 資産を再利用しやすい
  • モダンなフォント描画: Figma 自身がブラウザベースのレンダリングで、OS をまたいで一貫した表示

弱み・注意点

  • ネット接続が前提: オフライン環境では編集が制限される(最近はオフラインモードも一部対応だが、コラボ機能は使えない)
  • 料金体系の変更歴: 過去に複数回プラン構成が変わっており、長期契約者には予測しづらい場面もある
  • AI 機能の議論: 自動生成系の AI 機能を巡って業界内で議論が起きた経緯があり、機能を使うかどうかの判断が必要

価格(2026-04 時点)

  • Free: 個人・少人数なら十分使える無料プラン
  • Professional: $15 / 編集者・月(年払い)
  • Organization: $45 / 編集者・月、大規模チーム向け
  • Enterprise: $75 / 編集者・月、ガバナンス重視の組織向け
※ 価格は変動するため、契約前に Figma 公式の料金ページ で最新情報をご確認ください。

こんな人に向く

  • チームでのコラボが多い
  • 採用市場や教材の充実を重視する
  • 既存の XD ファイルを変換ツール経由で活かしたい
  • 将来的にデザインシステム運用を本格化したい

Figma を選んだ場合の次の参考記事

既存の XD ファイルを Figma に持ち込む場合の選択肢は XD→Figma 変換プラグイン徹底比較 にまとめています。日本語テキストの再現精度が気になる場合は 日本語テキストはどこまで正確に変換できるか もご覧ください。

💎 Sketch — Mac 中心の老舗

Mac 専用の UI/UX デザインツール。Figma 登場以前は UI 専業ツールの代表格でした。

強み

  • シンボル機能・ライブラリ機能の成熟度: 長年の開発で完成度が高い
  • シンプルで集中しやすい UI: 機能を絞った設計で、UI/UX 専業デザイナーに支持される
  • サードパーティプラグイン: Mac ネイティブの軽快な拡張が多い
  • ファイルベースの保存: Git などでバージョン管理しやすい

弱み・注意点

  • Mac 専用: チームに Windows / Linux 利用者がいる場合、Sketch では関わりにくい
  • コラボ機能は後発: クラウド経由の共同編集はあるが、Figma ほどリアルタイム性は強くない
  • XD ファイルの直接対応なし: XD ファイルを開く場合、Lunacy など他ツールを経由する必要あり
  • 日本市場では限定的: Mac 専用の壁があり、求人や日本語コミュニティの規模は Figma に比べて小さい

価格(2026-04 時点)

  • Standard: $10 / 編集者・月(年払い)または $12 / 月(月払い)
  • Business: $20 / 編集者・月、SSO や監査ログ対応
※ 価格は変動するため、契約前に Sketch 公式の料金ページ で最新情報をご確認ください。

こんな人に向く

  • チーム全員 Mac で運用できる
  • UI/UX 専業で、印刷物などとの兼業がない
  • ファイルベースのバージョン管理(Git)を重視する

🔓 Penpot — オープンソースの新興

オープンソースの UI/UX デザインツール。SaaS 版とセルフホスト版の両方があり、SaaS 拒否層・データ主権重視層から注目されています。

強み

  • 完全オープンソース: ソースコードが公開され、コミュニティで開発される
  • SVG ネイティブ: ファイルが Web 標準ベースで、エンジニアフレンドリー
  • セルフホスト可能: 自社サーバーで運用可能、データを外部に出さない選択肢
  • XD ファイルの直接インポートは未対応: 公式が推奨する移行手順は SVG 経由のワークアラウンド(XD で SVG エクスポート → Penpot にインポート)。.xd ファイルを直接開く機能はコミュニティで要望されているが、現時点では未実装
  • Figma 互換のインポート: Figma ファイルもインポート可能(部分的)

弱み・注意点

  • コミュニティ規模: 急成長中だが Figma に比べてまだ小さい、特に日本市場では認知が低い
  • エコシステムの未成熟: プラグイン / テンプレート / 教材は発展途上
  • コラボ機能は基本的: リアルタイム共同編集はあるが、Figma の体験には届かない場面もある
  • 日本語 UI の対応状況: 多言語対応はあるが、最新機能の翻訳は遅れがち

価格(2026-04 時点)

  • SaaS 版(Penpot Cloud): 無料プラン + 有料プラン(チーム向け)
  • セルフホスト版: 完全無料(自社運用のコストは別途)
※ 価格は変動するため、契約前に Penpot 公式の料金ページ で最新情報をご確認ください。

こんな人に向く

  • オープンソース・データ主権を重視する
  • セルフホストで運用したい
  • SaaS のロックインを避けたい

🆓 Lunacy — 無料で多機能な選択肢

Icons8 が提供する無料のクロスプラットフォームデザインツール。Sketch ファイルとの互換性を強みにしています。

強み

  • 完全無料: 機能制限なしで全機能を使える
  • Mac / Windows / Linux 対応: クロスプラットフォームで使える数少ない選択肢
  • Sketch ファイルの開閉: Sketch ファイルを直接開いて編集可能
  • 画像素材内蔵: Icons8 提供のアイコン・写真・イラストが使える
  • AI 機能内蔵: 背景除去・アップスケーリングなどの AI 機能を無料で利用可能

弱み・注意点

  • 機能の幅は他より控えめ: UI/UX 専業ツールとしての深さは Figma / Sketch に届かない
  • コラボ機能は弱め: クラウド経由の共有はあるが、リアルタイム共同編集は他より限定的
  • 運営元への依存: Icons8 が運営を停止・方針転換した場合の継続性リスク
  • XD ファイルの直接対応なし: XD からの移行は他経路(Sketch 経由など)になる
  • 日本語コミュニティ・教材: ほぼ無いに等しい、英語情報を頼ることになる

価格(2026-04 時点)

  • 完全無料(クラウド機能やプレミアム素材の一部は有料アップグレードあり)
※ 価格は変動するため、契約前に Lunacy 公式ページ で最新情報をご確認ください。

こんな人に向く

  • コストを徹底的に抑えたい
  • Windows / Linux で使いたい
  • Sketch ファイルも開きたい
  • 軽量で動作する個人ツールを探している

🎨 Adobe Illustrator + Express — Adobe を続ける選択

UI/UX 専用ツールではないものの、既存の Adobe ライセンスを活かす選択肢として検討されることがあります。Illustrator で精密なベクターデザイン、Express で簡易的なシェアやテンプレート活用を組み合わせる構成です。

強み

  • 既存の Adobe Creative Cloud 契約があれば追加コスト 0
  • 印刷物・ブランディングと並行する案件には Illustrator が強い
  • Adobe フォント・素材ライブラリとの統合
  • Photoshop / After Effects など他 Adobe 製品との連携

弱み・注意点

  • UI/UX 専用機能が弱い: コンポーネント、Auto Layout、プロトタイピング、ハンドオフ機能などが UI 専業ツールに比べて貧弱
  • コラボに不向き: リアルタイム共同編集の体験は UI 専業ツールに届かない
  • 学習コスト: XD と Illustrator は同じ Adobe でも操作感がかなり違う
  • XD ファイルの完全互換ではない: Illustrator は AI 形式が中心で、XD ファイルの再現は限定的

価格(2026-04 時点)

  • Creative Cloud コンプリートプラン: 個人 ¥7,780 / 月、Illustrator・Express を含む(既契約者なら追加 0)
  • Illustrator 単体: 個人 ¥3,280 / 月
※ 価格は変動するため、契約前に Adobe Creative Cloud のプラン一覧 で最新情報をご確認ください。

こんな人に向く

  • 既に Creative Cloud を契約している
  • 印刷物・ブランディング案件と並行している
  • UI/UX 専業ではなく、グラフィック全般を担う総合デザイナー

📊 一覧で比較 — 機能・価格・XD 親和性

5 ツールを横並びで見ると、強みと制約の傾向が掴みやすくなります。

ツール価格(2026-04 時点)対応 OS主要強み注意点
FigmaFree / $15+ 月Web / Mac / Win市場シェア・コラボ・エコシステムネット必須、料金変更歴
Sketch$10 月〜Mac のみUI 専門、シンボル成熟Mac 限定、日本市場で限定的
Penpot無料(SaaS / セルフホスト)Web / セルフホストOSS、データ主権、SVG ネイティブコミュニティ規模、エコ未成熟
Lunacy完全無料Mac / Win / Linux無料、Sketch 互換、AI 機能機能幅控えめ、運営元依存
Illustrator + ExpressCC 既契約者は追加 0Mac / Win印刷兼用、Adobe 統合UI 専用機能不足、コラボ弱い

価格・機能は時間と共に変わります

本表は 2026 年 4 月時点の比較です。各ツールの価格体系・機能は頻繁にアップデートされるため、最新情報は各セクション内のリンクから公式サイトをご参照ください。

💡 結論 — 多くの XD ユーザーには Figma が現実解

5 ツールをフラットに比較した上で、多くの XD ユーザーにとって Figma が現実的な選択肢になる根拠を整理します。あわせて、Figma 以外が合うシーンも明示します。

Figma を推す根拠(データベース)

  1. 市場シェアと採用市場: 2026 年現在、UI/UX デザイン領域で Figma は事実上のデファクトです。求人市場でも Figma スキルが標準要件になりつつあり、チームメンバー採用の幅が広がります
  2. 既存 XD 資産の活用ツールの豊富さ: XD ファイルを Figma に変換するサードパーティツールが複数あり、私たちのプラグインを含めて選択肢が成熟しています
  3. エコシステムの厚み: プラグイン、テンプレート、UI キット、教材、コミュニティ — どれを取っても他ツールを上回る規模です
  4. 日本語コミュニティの活発度: 日本語の勉強会、Discord/Slack コミュニティ、書籍、YouTube 教材が継続的に増えており、学習リソースに困りません
  5. XD からの学習コスト: XD のフレーム / コンポーネント / ライブラリ概念は、Figma の同等機能とかなり近いため、移行ハードルは比較的低めです

Figma 以外が現実解になるシーン

ただし、以下のような状況では他ツールが合います。

あなたの状況候補
チーム全員 Mac、UI 専業、シンボル機能を多用Sketch も検討に値する
OSS にこだわる、データを外部に出したくないPenpot(特にセルフホスト版)
完全無料を譲れない、Windows / Linux で使う必要があるLunacy
既に Adobe CC 契約あり、印刷物兼業で UI 専業ではないIllustrator + Express

「Figma が定番」と聞いて違和感を覚える方ほど、自分の状況を上記に照らし合わせてみてください。自分の制約・価値観に合うツールが現実解であり、その答えが Figma でないこともあります。

💬 よくある質問

Q: 無料で使える Adobe XD の代替ツールはありますか?

A: はい — 比較した 5 ツールのうち、3 つは無料または十分な無料プランを提供しています:

  • Figma には Free プランがあり、個人や小規模プロジェクトには十分(時間制限なし)
  • Penpot は完全オープンソース — SaaS 版もセルフホスト版も無料で使える
  • Lunacy は完全無料、機能制限なし(AI 機能も無料で利用可)

「絶対に無料がいい」という要件なら Lunacy が最もフィット。後々チーム運用に拡張したい場合は、エコシステムと教材の充実度から Figma の Free プラン を出発点にするのが一般的です。

Q: なぜ「Figma 一択」と言わないのですか?

A: 多くの XD ユーザーには Figma が現実的ですが、全員にとっての最適解ではないからです。Mac 専用環境で UI 専業の場合の Sketch、OSS が必要な場合の Penpot、完全無料を譲れない場合の Lunacy など、状況によって他ツールが合うケースがあります。「みんな Figma」と一括りにすると、選択肢を狭めてしまいます。

Q: Sketch から Figma に乗り換える人はいるのですか?

A: 一定数います。理由としては「コラボのリアルタイム性」「Windows メンバーとの連携」「採用市場の広さ」が挙げられます。逆に Figma から Sketch に戻るケースは少数派ですが、「ファイルベースで Git 管理したい」「軽快な動作を求める」というニーズで戻る人もいます。

Q: Adobe XD の最新版を買い続けることはできないのですか?

A: 2023 年 6 月 22 日以降、Adobe XD の新規購入(単体販売)は終了しています。既存ライセンスは引き続き使えますが、2024 年以降はメンテナンスモードに移行し、新機能の追加は停止しており、長期的にはサポート終了が見込まれます。詳しくは Adobe XD のサポートはいつまで? をご覧ください。

Q: Penpot は実用に耐えるレベルですか?

A: 用途によります。個人や小〜中規模チームの基本的な UI デザインには十分実用レベルですが、リアルタイムコラボの体験や大規模デザインシステム運用では Figma に届かない場面があります。OSS であることに価値を見出すなら有力候補、機能と教材の充実を重視するなら Figma が無難です。

Q: 移行先を決めたあと、何をすればいいですか?

A: Figma を選んだ場合、まずは XD→Figma 移行 実践ガイド で具体的な手順を確認してください。XD ファイルを Figma に変換する場合は、XD→Figma 変換プラグイン徹底比較 で複数のコンバーターを比較できます。

✅ まとめとあなたへのアドバイス

Adobe XD の代替ツール選びについて、5 つの主要選択肢を XD ユーザー視点で比較しました。

状況別の早見

あなたの状況第一候補
迷ったら、または将来性とエコシステムを重視Figma
Mac 専業 + UI 専業 + シンボル多用Sketch
OSS / セルフホスト / データ主権Penpot
完全無料 / Windows・Linux / Sketch 互換Lunacy
Adobe CC 既契約 + 印刷兼業Illustrator + Express

最後に大切なのは、「定番だから」ではなく「自分の制約・価値観に合うか」で選ぶことです。多くの XD ユーザーにとって Figma は現実解になりますが、それが当てはまらないなら、他の選択肢を選ぶ方が長期的に幸せです。

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